まだ機械がなかった時代、木靴はどう作られていたか知っていますか?現在、オランダではどんな型の木靴が履かれているのでしょうか?
ここはそんな、オランダの木靴に関する知識がいっぱいのウェブサイトです。
ここでご紹介するのは、主に木靴職人マルテン・ファン・ハステレンのお話です。彼は木靴作りを父から学び、30代から修業を重ねました。「この仕事をしていてよかった、安くて便利な履物を作れるから」と、彼はいつも言っていました。
残念ながらこの手彫りの木靴の職人技は廃れつつあります。そこで彼はその知識と経験を可能な限り記録し、インターネット上で公開することにしました。
このサイト上の情報は、画像を含め、教育的な目的のみに使用を許可します。管理人の許可なく出版・複写することを禁止します。
以下に記述するお話は、木靴職人マルティン・ファン・ハステレンからの聞き書きです。
第一に、このままではこの職人技が途絶えてしまうと危惧しているからです。
また、もし腕のいい若い木靴職人がいたら、もっと安くシンプルな機械で作った立派な木靴を、同じような値段で売ることができるかもしれません。特に木靴づくりのデモンストレーションをしながら熱意をもって職人技について語ることができたりすれば、ニッチな需要で商売ができるでしょう。
そうなれば、木靴職人の技は生き残れるかもしれません。たとえ細々とであっても、雨ばかりの小国であるわがオランダにとっては大きな意味があります。不安定な気候のわが国では、安価な木靴の需要は確実にあり続けるでしょう。そういったわけで、私は、実用的な詳細を含めここにささやかな記録を残したいと思います。
今から50~70年前、とある少年が木靴づくりの勉強をしようと思い立ちました。彼は父か母に伴われて、弟子入りをお願いしに木靴職人のもとを訪れたのです。
当時は木靴づくりも、他の職人技の例にもれず、父から息子へと引き継がれるものでした。孤児にしか教えない親方もいたくらいです。それでもそうして学んだ弟子はほとんどがペンキ屋や大工になり、木靴職人になる弟子はごくわずかだったのです。
(左のメニューか以下の木靴のアイコンから、この技法のお話のページに進めます。)