次は斧と手斧(fig6参照)を使って、ペアのブロックをトリミングしていきます。Fig7のような薪割り台を使います。
まずブロックを薪割り台の中心に置き、photo6に見られるように少し傾けます。
けがの防止のため、添える手の親指はできるだけ人差し指の側に寄せます。
そして2,3回、正確に斧を振り、樹皮を切り落とします。
Photo6と7では、職人が薪割り台の中心で斧を振るう様子がご覧になれます。
この作業に薪割り台は必須です。斧が突然間違った方向に振れてしまっても、薪割り台が斧を受け止めてくれます。
斧は振り間違えたときのみならず、刃先に木の破片がついたまま振ってしまった時も、軌道をそれてしまいます。
Photo8は、最初にトリミングした靴をもう片方の見本として利用している様子です。Fig7の「マッチングテーブル」を使います。
そして次にもう片方の靴に取りかかります(ここでは右側、photo9)。
トリミングの最後の作業は、かかとの形成です。Photo10と11に見られるように、かかとの「歯」の部分を最初に彫りぬきます。
かかとの位置は、木靴の長さ・サイズ・高さによります。大まかに言って、かかとは靴の後方3分の1を占めるようにするとよいといわれています(fig8参照)。かかとの前側の角度は地面と垂直が理想です。
左右両方のブロックを薪割り台の上に並べ、現在作業中の方の靴をもう片方の靴に立てかけます。職人は左腕を若干外側に曲げ、斧の端に当たらないように注意します。
注:photo11をよく見てください。薪割り台の上に斧が置きっぱなしになっているのがおわかりでしょうか。これは大変なミスで、こうしていると作業中にこの斧が足の上に落ちてくることがあります。絶対に片づけてから仕事をしましょう。 |
「マッチング・テーブル」の上に左右の靴を並べ、よく比較します。細かい違いはありますが、既に左右のペアの形が出来上がってきています。
どちらが右で、どちらが左になるか、もうはっきりと分かりますね。左右の靴は、一方の靴とその鏡に映った像のように、左右対称をなさなければなりません。