最後の工程は、外側の表面にヤスリをかけてすべすべにすることです。
木靴の内側は様々なナイフのみで仕上げますが、外側は人目に触れるので、できる限りきれいでなめらかにする必要があるのです。
この工程は、現代では紙ヤスリや電動ヤスリを使って比較的容易にできますが、紙ヤスリがない時代はガラス片で擦っていたようです。
ガラス片を使う場合、まずガラスを二つに割ることから始めます。
この際、断面同士が触れ合いながら割れることにより凹凸が生じるようにします。この断片で、木靴の表面を磨いていきます(photo55)。
ここで最終チェックです。写真の例では職人が自分用の木靴を作っているので、その場で履いてみます。
木靴づくりでは大量の木くずが出ます(photo57)。
5足も作ると袋一杯のウッドチップが出ます。